ソロモン諸島・軍事介入関係ニュース(2003/7/17更新)


*2003/7/17--------

ケマケザ首相は、オーストラリア主導の介入部隊を合法化するための「国際支援促進法案2003」(Facilitation of International Assistance Bill 2003)が昨日国会に提出されたことを受けて、それを歴史的なこととして述べた。ソロモンの大多数は過去4年間に及ぶ暗い影のような不安定な月日のもとで、それを待ち望んでいる。彼は、その法案は国際社会の中で一国家として成長するための指針ともいえるものであると述べ、太平洋における友人がその問題を認識し、法と秩序の回復と経済支援の手をさしのべてくれたことを説明した。同法案の国会通過を議員に訴えかけた。

*2003/7/16--------

フィジー軍123人の兵士がソロモン諸島における任務につくための準備として、エリザベス女王兵舎で訓練をおこなっている。フィジー軍はオーストラリア軍のもとでの活動をおこなうことになる。オーストラリア軍は、フィジー軍兵士1人あたり1日50ドルの手当てとフィジーからソロモン諸島までにかかる渡航費用を負担する。

オーストラリアのダウナー外相は、来週にも1500人の部隊をソロモン諸島に展開させる承認を得られるものと期待している。そのあとに300人の警察官が続くことになる。軍自体は数週間から数ヶ月で引き上げることになり、あとは警察官が、ソロモン諸島警察の法と秩序の維持活動を自力で行えるまで滞在することになる。おそらくそれには1年以上が必要と見られる。ニュージーランドは140人の警察官と兵士が加わる。

*2003/7/10--------

ソロモン諸島議会はオーストラリア主導による介入部隊の受け入れ企画を承認した。2日間の審議の後、議会は地域諸国の部隊を招き入れるための事前の保証を与えた。議会はまたソロモン諸島に派遣されてくる外国の警察と兵士を法的に支援するための立法措置も必要である。

パプアニューギニア政府は、正式に多国籍介入部隊への参加を表明した。PNGのナマリウ外相は、PNGが警察官と兵士あわせて88人からなるチームを派遣することを決定したと述べた。

ハロルド・ケケの恐怖から逃れるために難民化したウェザーコースト地域の人々が今も少しずつホニアラにやってきている。その数は約1500人、338家族にのぼり、ソロモン諸島赤十字によって流民(displaced person)として登録されている。彼らはホニアラ近郊の家屋や、ホニアラに居住する親族に身を寄せている。ケケは先週末に一方的に突然停戦を宣言したが、赤十字コーディネーターのRex Taraは、ケケのそのような発言は全く信用できないと述べていた。

*2003/7/9--------

オーストラリア軍と同警察の先遣隊15人が視察のためソロモン諸島に到着した。ソロモン諸島政府は公式の部隊派遣要請をすでに出しているが、同国の議会がまだ承認していない。昨日、この件を審議する国会が招集されたところである。介入部隊の明確なターゲットは、ハロルド・ケケである。彼はガダルカナル出身の武装集団のリーダーで、すでに首都ホニアラの南、ウェザーコースト地域で少なくとも50人を殺害している。同地域における数百人の村人は、この数週間の間にケケの圧力から逃れ、ホニアラ近郊でキャンプ生活をおくっている。

*2003/7/8--------

ソロモン諸島議会は臨時会を開いたが、介入部隊の受け入れに関する議論をおこなう明日まで一時中断された。地方州省大臣のWalton Naezonは、ソロモン諸島政府が警察官の給料などの支援を求める要求をオーストラリアに出したと述べた。オーストラリアは、議会が介入部隊を支援し、経済援助に協力するのであればすぐにもその要求について検討することを示唆した。

ハロルド・ケケと停戦協議をおこなったソロモン諸島議会の佐藤行雄議員(西ホニアラ選挙区選出)によると、ケケは介入部隊を導入する政府の計画に直面して和解を求めるようになったという。2000年10月に民族紛争を終結させるためにオーストラリアでおこなわれたタウンズビル和平合意への調印に異議を唱えて参加しなかったケケは、その後ウェザーコースト地域で多くの殺人事件を起こし、今回の介入における主要なターゲットと考えられている。佐藤議員は約1000人の村人と会い、現状についての話をきいた。「村人、教会リーダー、女性団体のメンバーなど、彼らは、中央との関係が再び途絶したときのことを思うと、皆外国人の介入を非常に恐れている(その後のことを恐れている)」。佐藤議員は、警察長官と首相に会い、介入部隊をウェザーコーストに送り込むことよりもむしろケケとの交渉を継続することを勧めるつもりであるという。

内閣は今日ハロルド・ケケが一方的に発表した停戦宣言について討議する。ケマケザ首相は、閣議はウェザーコーストに送られた特別使節と、西ホニアラ選出の佐藤行雄議員が首相にあてたレポートを受けての討議であると述べている。佐藤氏と使節のKamilo Teke氏は先週金曜日に停戦を協議した。そしてケケは、彼の停戦の意志を明確にするために7人の人質のうち4人を解放した。ケマケザ首相は概ねウェザーコースト出身者たちはその宣言に好意的な反応しているが、政府はケケが対話をもちたがっているという事実について有利な立場をとらなければならないと述べている。政府は、ウェザーコースト地域における無用の混乱を避けるためにケケとのこの対話の機会を利用しなければならないとも考えているという。

ケケから逃れてきた1000人以上にのぼるガダルカナル島ウェザーコーストからの避難民は、10万ドルの援助をオーストラリアから受けることになった。オーストラリア政府は援助金が避難民の家屋、食料、衣服、調理器具の購入にあてられる。避難民のほとんどはホニアラ近郊の村に滞在している。オーストラリアの援助はソロモン諸島赤十字と国家災害管理局を通じて分配される。

パプアニューギニア政府は、ソロモン諸島に対するオーストラリアの介入が「圧政的」にならないよう警戒している。PNGのナマリウ外相はソロモン諸島政府の要請に対する2000人の部隊のうち、警察官の数を増やし、兵士をわずかな数にするよう求めている。ナマリウは、介入によって引き起こされる混乱はブーゲンヴィルに飛び火する恐れもあると述べる。

ウェザーコースト地域出身のジョン・ルアヴェラナは、ハロルド・ケケとウェザーコーストの人びと、そして政府とのあいだの和解は高い代償を支払うことになると述べている。彼は、ケケは過去に犯した殺人や財の破壊などに対するコンペンセーションを支払う金などもっていないと述べる。彼は、ケケが政府との停戦合意の内容を遵守するとは信じがたいという。もし対話がケケの支配下にない中立的な場所でおこなわれるなら、ウェザーコーストの人びとはケケとの対話に入る準備があるという。

*2003/7/7--------

ハロルド・ケケが停戦に同意した後4人の人質を解放した。解放されたのは数ヶ月前にケケに捉えられたアングリカン教会の関係者である。ロイター通信によると、ケケによって署名された書類は、ガダルカナル解放戦線が一方的に宣言したものである。

金曜日(7/4)にケマケザ内閣はオーストラリアのハワード首相にあてた部隊による介入を要請する書簡を閣議で承認した。その書簡は、介入に際してハワード政権が設けた2つの条件、(1)ソロモン諸島政府から正式な要請を出されること、(2)7/8に招集されるソロモン諸島議会において介入に関する法案を通過させること、を受け入れるものであった。書簡は、オーストラリアと太平洋諸島フォーラムからの支援を求める内容であり、オーストラリア主導の警察および兵士による介入を一括して保証するものである。同様の要請書簡は、ニュージーランド及び他のフォーラム加盟国へも送られている。閣議承認後、ソロモン総督代理のケニロレア卿(国会議長)によって署名された。計画では、オーストラリア人警察官がソロモン警察の副長官として行動することになる。

*2003/7/3--------

フィジーの平和維持活動者協会は、イラクにおけるフィジー軍兵士を任務に加えないよう、アメリカとイギリスに依頼した。その要求は、書簡の形で、フィジーの首都スヴァにあるアメリカとイギリスの外交当局に送られた。同協会によると、フィジー人兵士は過去の平和維持活動に対する未払いの手当て、合計1億1,200万米ドル以上にのぼる額が支払われるまで、他の平和維持活動に参加すべきでないと述べている。フィジー軍は今週イラクに幹部で構成されるチームを、フィジー軍兵士の駐屯地になるところの兵站や支援を視察するために派遣している。フィジーのタヴォラ外相は、イラクへの派遣は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、日本といった2国間援助供与国からの援助が具体化していないので、停止状態であるという。イラク向けに予定されていた平和維持活動の任務は、現在そのままソロモン諸島支援方向転換されている。

ソロモン諸島国民は、外国の軍隊が平和のために来るのであって、ソロモン人を恐怖に陥れるために来るのではないということを説明された。ソロモン諸島警察の最高司令官であるWilliam Morrellは、約200人のオーストラリア人、ニュージーランド人、他の太平洋島嶼国の警察関係者が約2,000人の軍兵士とともに近日中にソロモンに到着するということを、正式に国内向けに説明した。彼によると、今回の軍事介入は18ヶ月継続するが、経済復興はさらに時間がかかる見通しである。ソロモン諸島放送協会(SIBC)は、介入部隊が新たに発生する犯罪だけでなく、過去の犯罪についても捜査をおこなうことになる。

*2003/7/2--------

東ホニアラ選挙区選出の野党議員、Simeon Bouroは、外国部隊の介入を容認するための憲法改正を支持するつもりであるが、その前に部隊がどのように展開されるのかを知らせてほしいと述べている。介入は今や必然であるが、介入のあり方がわからないために、8日に招集される国会においても何を議論することになるのかがわからない状態であるという。彼は、もし部隊が国会によって決められるルールに基づいて行動するというのであれば支持するが、外国人の指揮下にはいるのであれば疑問が残ると述べている。

パプアニューギニアのナマリウ外相は、同国政府が80人を上限とする規模の警察官(33人)、兵士(一個小隊)、文民の派遣団を、オーストラリア主導の介入部隊の一部としてソロモン諸島へ送る用意があると述べた。

フランス首相の外交問題補佐官は、フランスは依頼があればソロモン諸島派遣部隊に軍隊か警察を送ることを厭わないという。その場合、フランス軍は仏領ニューカレドニアからの派遣となる。

*2003/7/1--------

ソロモン諸島赤十字社は、現在、ウェザーコースト地域から逃れてきた1,245人をホニアラおよびその周辺のキャンプで保護している。彼ら以外にも、数百人がウェザーコースト地域で自力で避難生活を送っているという。今後も、同地域から避難民がガダルカナルの中央高地を越えてホニアラに避難してくることが予想される。

オーストラリアはソロモン諸島に対する財政援助を2倍以上に拡大する方針である。増額分はソロモンの財政システムを立て直すことを目的とするものである。今日開始されるソロモン諸島に対するオーストラリアの援助額は、3,700万豪ドルで、これは法と秩序回復のための支援を目的とするが、オーストラリアのダウナー外相は、さらに4,000万から5,000万豪ドルが刑務所と司法システムの改善と、大蔵省および中央銀行のソロモン政府の予算コントロールを実行力あるものに回復させるための支援されると述べた。

ソロモン諸島のNGO、SIDTの代表をつとめるバエアニシアによると、オーストラリア主導の介入部隊に関する噂や誤った情報が多くのソロモン人に恐怖感を植え付けてしまっているという。警察に対する恐怖心や、部隊が具体的にどのようなことをおこなうのかが不明であることが市民を不安にさせている。バエアニシアは、外国部隊がソロモン諸島を支援しにくるということを人びとにきちんと説明する必要を強調する。ソロモン諸島警察のWilliam Morrellによると、オーストラリアからの帰国後、オーストラリア主導の介入部隊がソロモン国内では同警察長官の指揮下にはいり、活動をおこなうことになると述べた。

ニュージーランドのゴフ外相は、ハロルド・ケケとその一派に投降をうながし、それに従わないのであれば介入部隊による逮捕が必要であると述べた(ケケは約50人の殺害に関与し、数百軒の家を焼き、いくつもの村を破壊してきた)。ケケは現在、数十人を人質にしている。ゴフ外相は、ケケの逮捕は絶対必要で、ニュージーランドにとって最優先事項であると述べている。

*2003/6/30--------

加盟16カ国からなる太平洋諸島フォーラムは、法と秩序の回復を目的としたソロモン諸島への介入を全会一致で承認した。派遣される部隊は、警察官、兵士あわせて2,000人規模になる見通しである。

太平洋諸島フォーラム外相会議が、今日(6/30)、シドニーにおいて、オーストラリア主導によるソロモン諸島への介入を支援する目的で開催される。オーストラリア政府は、ソロモン諸島に2000人規模の兵士と警官を送り込むことについて、域内諸国の承認を求めている。ニュージーランドはすでに兵士200人、警官40人までの派遣を表明している。フォーラム加盟16カ国の外相は介入に対する支援の形態、フィジーとPNGからの人員派遣について話し合われる。会議は、2000年に承認された太平洋諸島フォーラムのビケタワ宣言の枠内でおこなわれる。それは、加盟国からの支援要請を受けて域内で対応するというものである。

オーストラリアのダウナー外相とニュージーランドのゴフ外相は、先週末にソロモン諸島への介入の枠組みを話し合うために訪れていたFlinders Rangesから戻り、次のように述べた。ソロモン諸島における部隊の展開は、7月末までに開始すると述べた。しかし「部隊を派遣する前に、ソロモン諸島からの正式な派遣要請が出されなければならない。さらに、派遣前に、ソロモン諸島国内法の改正が必要な部分もある。我々が最優先にしていることは、派遣される人員の安全の確保である」と述べている。

*2003/6/27--------

ソロモン諸島の秩序回復を目的としたオーストラリアの支援計画は、むこう10年間に20億豪ドルを予定している。支援するための幅広い戦略の詳細は、終了に近づいているが、最長10年間ソロモン行政を通じた財政的、技術的支援を含んでいる。

政府のアドバイザーは、オーストラリア主導の介入に関する事柄に対する意見を述べるための機会として議会を招集することを支持した。そのアドバイザーは、野党議員のパテソン・オティがいずれにせよ新しい立法措置が介入を実現するために求められると述べたことを受けて発言したものである。彼は、現実は、オーストラリアの介入を受けることで、ソロモン諸島は長いトンネルから抜け出し光明をめにするということであるとも述べる。国会議員は脅しにあい、彼らの安全を守るために自由に発言できないこともありうる。政府のアドバイザーは、援助国が次の国会運営に資金提供することを明らかにしている。

*2003/6/26--------

ラジオ・オーストラリアによると、オーストラリア政府は警察官150人、1500人の支援部隊にサポートされた200人の戦闘員からなる部隊を、ソロモン諸島に派遣すると発表した。オーストラリアのダウナー外相は、軍隊の派遣は警察官の安全を確保することにもある。またハワード首相は、この軍事的介入が対太平洋地域政策における大きな変化を意味すると述べた。ニュージーランドは、今回の行動に一定の貢献を果たすことを示唆しており、パプアニューギニアやフィジーなどの周辺国に対しても相応の役割負担を期待しているという。ヴァヌアツとトンガも、ソロモン諸島政府からの要請があれば、今回の行動を支持し、参加する用意があると述べている。

オーストラリアの野党、労働党も、オーストラリアはソロモン諸島の法と秩序の回復を支援するための責任を果たす必要があるという見解を示し、政府の決定を指示している。

ガダルカナル島南部ウェザーコーストにおいて家を焼き討ちされ、生命の危険にさらされた人々を救済するために、首都ホニアラに避難キャンプが2カ所設置された。被害にあった人々は、彼らや親族が、ウェザーコースト地域で殺人などの違法行為を繰り返しているガダルカナル側武装集団の元最高幹部、ハロルド・ケケとその支持者から、居住地域からの追放、銃撃、拉致そして殺害などの迫害を受けていた。ある16歳の少年は、夜中に突然家から引きずり出され、暴行を受け、殺されかけたという(少年の兄弟が逃げる隙をつくってくれて助かったという)。少年には、銃で額を強打された時の傷が生々しく残っている。また、子どもたちや他の親族などと共にガダルカナル島の中央高地を横断して逃げてきた一団は、4日間何も食べず、雨露をしのぐ場所もなく過ごしたという。

ソロモン諸島赤十字と市民は、ウェザーコースト地域から逃れてきた約300人の人々を支援するために食事の提供などをおこなっている。彼らは政府および警察に対し、ケケとその一派を一刻も早くウェザーコーストから追放し、事態を解決するよう求めている。

全国的な労働団体(National Union of Workers)が約500人の組合員を集めてホニアラで会議を開き、満場一致でオーストラリアおよびニュージーランドを中心とする秩序回復のための部隊による介入を支持する決議をおこなった。参加した組合員は、ソロモン・タバコ、ソロモン・ブリュワリー、ソロモン・ソープ、ソロモン諸島電力公社など、ホニアラにおける大企業の社員が中心であった。

検察最高幹部のPrimo Afeauは、ソロモン諸島政府はオーストラリア・ニュージーランド主導の介入が開始される前に適当な立法措置をとる必要があるという見解を明らかにした。彼は、具体的に用意される法律の内容について言及していないが、外国部隊の関与そのものを抑制するものにはならないとみられる。

オーストラリアのダウナー外相は、「タウンズビル和平合意に基づく大赦の実施にもかかわらず、現在も危険な武器を不法に所持している者たちがソロモン諸島にはいる。銃が警察の武器庫におさめられ、適当な方法で保管されることが重要である」と述べた。また武装集団による抵抗の可能性については、彼はいかなる武力による抵抗も「完全なる自殺行為である」とも述べている。介入部隊は、ソロモン諸島議会による議決を受けて開始されることになる。

*2003/6/25--------

ソロモン諸島における野党側の外務問題を担当するササコ議員(東クワイオ出身)は、オーストラリアを中心とする介入を支持するとともに、6月30日に行われる太平洋諸国フォーラム外相会議において、期間、活動の対象、介入後の空白期の3点についても十分な議論が必要であると述べた。

パプアニューギニア政府は、ソロモン諸島の法と秩序の回復のために行われる地域平和維持軍(RPKF: Regional Peace Keeping Force)への参加を、原則承認した。しかし詳細については、PNG国軍司令官を含む国家安全保障諮問評議会(National Security Advisory Council)の決定にゆだねられる。PNGのナマリイウ外相によると、ソロモン諸島のチャン外相がPNGのソマレ首相と会談し、RPKFにおけるPNGのポジションについて意見交換した。チャンは、RPKFチームは、6月30日にシドニーで開催される太平洋諸島フォーラム外相会議において立ち上がることになるだろうと述べた。チャンは、RPKFの対象が現状においてはガダルカナル島に限定されることになるだろうが、他地域においても問題がないわけではなく、状況の変化次第では分からないと述べている。

チャンは、ソロモン諸島国民の99%以上がRPKFの介入を歓迎し、支持するだろうと述べる。人々は法と秩序の回復と経済の活性化を真に期待しているという。

ソロモン諸島支援の動きは、すでに先頃行われた太平洋諸島フォーラム段階で具体的に検討されていたことである。

*2003/6/24--------

太平洋島嶼諸国の外相は、6月30日にシドニーでソロモン諸島への軍事介入を議論するための会議を開催する。計画はガダルカナル島へ警察官を派遣することであるが、あわせて警察を支援するための軍隊を送るというものである。ソロモン諸島議会は、年間600万米ドルかかるとみられる今回の計画を議論するために2週間を要することになる。

*2003/6/22--------

オーストラリアとニュージーランドで計画されているRPKF(地域平和維持軍)の派遣について、ソロモン諸島キリスト教協会は、ハロルド・ケケが現在数百人の地元住民を事実上人質状態においており、それは外国による軍事介入に備えた行為であると述べ、軍事介入の危険を指摘する。

*2003/6/17--------

ガダルカナル島南部マラサにある6村がケケ一派に焼き討ちされ、約1000人が人質化している。昨日(6/18)、一人の若者が銃殺され、アングリカン教会の司祭と教会員(brother)が縛られ、他の村人共に一カ所に集められているという。住民は現在、マラサの沿岸に集められており、警察や外国の介入が迫ったら、すぐにも住民を射殺する状態になっているという。ガダルカナル島南西部ババナキラ谷の約4000人の村人はケケからの迫害を避けてブッシュに逃げている。外国による介入が強く求められている。




 
ガダルカナル紛争関係
*月別「最新情報」バックナンバー /2000年・・12月分 ・11月分 ・10月分 ・9月分 ・8月分 ・7月分 ・6月分
/2001年・・1月分 ・2月分 ・3〜11月分
ガダルカナル紛争の背景
ガダルカナル紛争の推移

このページに記載された内容の基本的なニュース・ソースは、Pacific Islands Report(米国イースト・ウェスト・センター)http://pidp.ewc.hawaii.edu/PIReport/text.htm、ソロモン諸島放送協会(SIBC)ホームページhttp://www.commerce.gov.sb/Others/sibc_news_headlines.htm、Radio Australia "Conflict on Guadalcanal" Latest News(ラジオ・オーストラリア)http://www.abc.net.au/ra/solomons/newsrasi/default.htmです。



*2002/2/27--------

野党は、先週金曜日(2/22)にノロで発生したブーゲンビル人によるマライタ人射殺事件を解決するため、中央政府とウェスタン州政府双方がイニシアティブをとることを表明したことを評価する声明を出した。ホニアラでは、事件発生以来、マライタ人によるウェスタン州出身者に対する報復的ハラスメントが続いている。

平和監視委員会のピーター・ケニロレア議長(初代首相)は、ウェスタン州ノロで発生したマライタ人殺害事件に対し、タウンズビル和平合意を破る行為であると非難し、すべての武器を回収する作業の緊急性を再認識させる事件であると述べた。ピーター卿は、平和監視委員会は警察および補にあら市長による治安の正常化を強く支持し、広く社会にも警察への強力を呼びかけた。

平和監視委員会は来月予定されていたピース・サミットが6月に延期されることに対し非難を受けている。マライタ州のオエタ知事は、その延期理由に納得いかないとのこと。

*2002/2/26--------

マライタ州のオエタ知事は、事件後のウェスタン州知事ルーベン・リロの迅速な対応(コンペンセーション支払い)に感謝の意を表明した。しかし同時に、オエタ知事は、リロ知事に対し、同州内で発生している外国人によるさまざまな犯罪に対する徹底した調査を要求した。またオエタ知事は、ホニアラにいるマライタ人に対し、すでにウェスタン州からコンペンセーションが支払われていることから、問題を長期するような行動をとらないよう、強く訴えかけた。さらに、警察に対し、一般市民に危害を加えようとするマライタ人を逮捕するなどして対処するよう要請した。

*2002/2/25--------

ウェスタン州ムンダ地区コミュニティと教会のリーダーたちは、ノロで発生した殺人事件に、ムンダ地区の人びとが一切関与していないと述べている。これは、コミュニティリーダーたちがウェスタン州とマライタ州双方の知事に対し、迅速な解決を模索するために行われた声明である。ムンダのリーダーたちは、彼らの人びとに対し、いかなる他島出身者に対しても危害を加えるようなことをしないよう、そして今回犠牲になったマライタ人の親族には、ホニアラにいるムンダ出身者やその他のウェスタン州出身者に危害を加えないよう訴えかけた。彼らは、犠牲になった人びとの親族に、心からの哀悼の意を表明した。

*2001/12/19--------

ケマケザ首相は、19日、閣僚名簿を発表した。副首相兼国家計画大臣にマロヴォ出身のスナイダー・リニ、外相にマライタ出身のアレックス・バートレット、蔵相にテモツ出身のマイケル・マイナ、国家統合和解平和相にナザニエル・ワエナ(Nathaniel Waena)、漁業海洋資源相にイザベル出身のネルソン・キレが任命された。全20閣僚のうち、14人が今回の総選挙で初当選した議員である。

ニュージーランド政府は、ケマケザ政権に対する支援を約束する書簡を送った。しかし同時に、ニュージーランドのゴフ外相は、援助が不正使用されるような事態になれば、ニュージーランドの納税者は援助金の支出を容認しなくなると述べて警告も発した。それは、ケマケザ自身が前政権の副首相であり、リニ副首相が蔵相だったということに対する国際的な警戒感を反映した発言でもある。

*2001/12/17--------

今日(17日)、ソロモン諸島の新しい首相が国会で選出された。新首相は、サヴォ出身のアラン・ケマケザ卿(Sir Allan Kemakeza)である。第1回目の投票でケマケザは29票を獲得し、そのまま当選となった。第2位はSIACのパテソン・オティである。選出後ケマケザ首相は、過去2年以上に及ぶ社会不安は、法と秩序を破壊し、経済状況を悪化させてきたことを改めて指摘すると共に、ソロモン諸島の隅々に及ぶさまざまなリーダーたちに対し、彼の政府を支持し、閉ざされたままの経済を再建する挑戦への協力を呼びかけた。彼は、今はまさに和解と復興、そして再構築の時期であると述べる。

ケマケザ新首相は、依然として犯罪者たちの手にあるとされる500丁に及ぶ高性能銃の回収を、今後100日以内に実現すると述べている。法と秩序の回復は、銃の回収と気話して考えることはできないという。今年8月にケマケザが副首相(紛争問題担当)を解任される前、彼はすでに武器回収の問題を扱う「和解、動員、再統合」プロジェクトを策定していた。それは今、海外からの援助を待っている状態であるという。

政府の財政問題と国家経済に関する問題については、彼はすでに48時間以内にそれを扱う委員会を形成する専門家チームを発足させる。ソガヴァレ前政権時に問題となっていた「免税」問題は、PAP(人民同盟党=ケマケザが属する政党)、無所属の会の議員たちの同意を得て、撤廃することになっている。

マロヴォ選挙区選出で、無所属の会のリーダー、スナイダー・リニ(Snider Rini)が、ケマケザ政権の副首相に就任することになった。リニは、ソガヴァレ前政権の大蔵大臣であり、厳しい国民的批判にさらされた「免税」政策の中心人物である。その点について、今後多少なりとも波紋を呼ぶ恐れがある。閣僚名簿の発表は、あさって(12月19日)におこなわれる予定だが、現在の閣僚数20に変更はない模様。

今年8月に、コンペンセーションの取り扱いに関する問題で副首相の座を追われたことについて、ケマケザは、彼がその件で解任されたのではなく、彼が議員定数の増加案(ソガヴァレ前首相が提案していた)に反対するプロパガンダをおこなったことが原因だったと述べる。彼は、喪失財に対するコンペンセーションを横領していないことを強調した。

SIACは、新首相に選出されたケマケザに歓迎の意を表明した。SIAC党首のパテソン・オティは、今後SIACは、新政府に対する健全な野党として建設的な議論を展開させていくと述べた。またオティ党首は、国民に向けて、今週中におこなわれる組閣が平穏におこなわれるよう、呼びかけた。

オーストラリアのドウナー外相は、ケマケザ新首相の誕生を歓迎する声明を出した。ドウナー外相によると、オーストラリア政府は統治機能の正常化、正常な経済管理を目的とするプログラムに心から支援する用意があると述べた。

マライタ州のオエタ知事は、ケマケザ新首相を歓迎する声明を発した。オエタ知事は、電話で、州議会議員、マライタのチーフ、州民を代表して祝福のメッセージを送った。マライタ州は、今後ソロモン諸島における諸問題の解決に向けてケマケザ首相を支持してゆくと述べた。

首相の座をおりることになったソガヴァレ前首相は、これまで台湾がソロモン政府を支援してくれたことに対し、感謝の言葉を述べた。

*2001/12/14--------

ホニアラ住民の一般的な印象、SIBCが街頭でインタビューした内容によると、自由党から首相選挙に立候補しているウルファアル元首相に対する一般のソロモン人の支持が高まっている。ウルファアルを支持する人は、彼が昨年6月にクーデター騒動で政権の座を追われるまでの間、経済はすでに上向き傾向を示していたという点をあげる。また、ウルファアルは政治家としてのキャリアが豊富で、海外の援助国からもそのように認識されている点を指摘する人もいる。インタビューしたホニアラ住民は、新首相に求めるものとして、まず法と秩序の回復、そして経済の復興、武器の回収、政府部内での腐敗汚職の撤廃をあげている。

マライタ州のアオケ/ランガランガ選挙区住民の多くは、同地区選出のウルファアル議員がSIACを割って出ていった行動を再考するよう求めている。彼らは、ウルファアルに投票したのは、彼がSIACのメンバーであるからということを主張している。

*2001/12/13--------

ラプリ総督は、国際選挙監視団に対し、首相指名選挙までホニアラに留まるよう要請した。そのリクエストに対し、在ソロモン諸島オーストラリア大使は、監視団の5人のメンバーのホニアラ残留を確約した。

元首相のウルファアルは、総選挙後のSIAC党首選出過程で、正当に手続きがおこなわれないまま新党首にパテソン・オティが選ばれたことに納得せず、6人を引き抜いて自由党を再興した。彼は、SIACのリーダーシップが「ハイジャックされた」という表現で述べている。

PAPのケマケザ前副首相は、次期首相指名選挙に向けた多数派工作で、すでに28人の支持を取り付けていると述べている。彼は、PAPは、連立政権に関心のあるすべての人に対し門戸を広げているとのべた。また、先頃ソガヴァレ暫定首相が打ち出した「大連合」構想については、PAPとしてはそれを拒否するという。

*2001/12/12--------

12月17日に予定されている首相指名選挙に、5人の国会議員が立候補した。PAP(人民同盟党)のアラン・ケマケザ卿(サヴォ出身)、SIACのパテソン・オティ(テモツ出身)、自由党のバーソロミュー・ウルファアル(マライタ出身、元首相、前SIAC党首)、スナイダー・リニ元蔵相(マロヴォ出身)、ゴードン・リロ議員(ギゾ選挙区出身)。ジョン・ラプリ総督は、5人の立候補を受け付けた。

SIACには、ウルファアル前首相を含め5人以上の有力候補者がいるが、最終的にテモツ・ネンドゥ選挙区選出のパテソン・オティ(Patteson Oti)を、来週月曜日の首相指名選挙に擁立することになった。オティは、ウルファアル政権時代の外相である。さらに、SIACは、党名の変更も検討している。

PAP(人民同盟党)は次期首相指名選挙に、サヴォ・ラッセル選挙区選出のアラン・ケマケザ卿(Sir Allan Kemakeza)を候補者として擁立することとを決定した。PAPは、現在、公式には21議席(42%)を確保しており、第1党に躍進している。ケマケザは、現在、連立政権樹立のため、他党のリーダーとも協議をおこなっている。さらに、SIACの前党首(前日に党首がOti議員に代わった)で、前首相のウルファアルが、党リーダーをおろされた後(今朝)、ケマケザとの会談を申し入れてきたという。ケマケザは、彼の連立政権にウルファアルを加えるかどうかについて、今日の午後、党内で決めることになる。

無所属の会(Theassociation of Independent Members)は、代表にマロヴォ選挙区選出のシンダー・リニ(蔵相)を選出した。リニは、今日の午後、PAPと協議し、首相指名選挙で共同歩調をとることになる見込み。

日本政府は、ソロモン諸島における総選挙が公正かつ民主的、透明性をもって遂行されたという国際選挙監視団の見解を歓迎する声明を出した。日本は選挙管理委員会に88万6,000ソロモンドル(約2,000万円)の資金を提供してきた。この資金は、選挙民の登録や4400の投票箱(全投票箱の3分の1)の移動のために必要な車両や船舶を購入するために使われた。日本の外務省は、ソロモン社会の安定化のために、同国の人びとがその選挙結果を尊重することが重要であるという考えを述べた。日本は、選挙監視ミッションのメンバーとして、在PNG大使を含む5人の外務省関係者を派遣していた。

*2001/12/11--------

ラジオ・オーストラリアによると、チョイスル州で10日、選挙結果に不満をもつ武装グループ(9人)が暴れ、マランゴノにある政府の出先機関に危害を加えているという事態が発生し、5人の武装警官のチームが南チョイスルのササムンガに派遣された。この選挙区(南チョイスル選挙区)では、現職のLeslie Boseto主教が再選されている。投票期間中に当地に派遣されていた警察隊は、すでにホニアラへ向けて現地を離れた後だった。事件後に派遣された警官隊は、ササムンガに上陸したときに銃撃をうけ、応戦したときに事件を起こしたグループのリーダーを射殺した。彼らはかなり高性能の武器も所持していたという。同様の事件は、マライタでも起きている。選挙戦に勝利したジョセフ・サンガ議員は選挙結果が公表された直後に襲撃された。この事件は、対立候補との間で長年続いていた土地紛争が関係している。

ソロモン諸島の新首相を決める選挙が、12月17日(月)におこなわれることになった。これは、昨日、ポール・トヴア国会議長によって確認された日程である。立候補者の受付は明日12日におこなわれる。新国会議長は、12月20日に選出される。

総選挙の結果を受けて、政界では多数派工作がさかんにおこなわれている。

ソガヴァレ暫定首相は、現在の国家的危機を乗り切るために政界の大連合の形成へ向けて模索している。

*2001/12/10--------

12月5日(水)に投票がおこなわれた総選挙は、8日夜に全50議席が確定した。昨年6月のクーデター騒動後に発足したソガヴァレ暫定首相率いるPPP(人民進歩党)は大敗し、ウルファアル前首相のSIAC(変化のためのソロモン諸島連合)と、ソガヴァレ政権下で副首相(紛争問題担当)をつとめながら8月に電撃的に解任されたアラン・ケマケザ卿率いるPAP(人民同盟党)が勝利した。第1党はPAPである。

PAP(人民同盟党)は、今週水曜日に、院内リーダーを任命するための会議をおこなう。PAPでは、ここで任命されるリーダーを、首相指名候補として擁立することにしている。SIBCは、現状からみて、PAPのリーダー以外に首相候補はいないと理解している。PAPは、今回の総選挙で、50議席中20議席を獲得しており、さらに数日中には数人の無所属議員が加わる見込みである。

選挙管理委員長のPaul Tovua国会議長は、ホニアラ滞在中の国際選挙監視団に対する送別パーティーの席上、ソロモンの復興のためにも、民族紛争の前の状態に戻すためにも、これまで投資した資金を「浪費」としないためにも、海外援助国がソロモンを離れることがないよう促すスピーチをおこなった。

英連邦選挙監視団は、いくつかの選挙区の結果については、選出された人が武装集団のリーダーだったという意味で、信頼できるものではないという見解を述べた。しかし、選挙監視団のリーダー、Bowen Wellsは、ホニアラを去る前に、武器の所持やそういう候補者の評判が実際に投票行動に影響を与えたかどうかは、監視団の立場からはわからないと述べている。しかし同時に彼は、人びとの中には、そういう候補者に恐怖感を抱いていたことを示唆する証拠があるという。監視団のメンバーの中に、武器を使って有権者を脅迫するところを目撃した人はいないが、マライタ島北部マルウ地区で銃撃音をきいた者はいる。村に武器が隠されていることは明らかであるが、それが投票行動に影響したかどうかまでは、確実な話としてはない。

当選議員名簿は、ソロモン諸島放送協会(SIBC)ホームページ(http://www.sibconline.com.sb/election.asp)を参照してください。

*2001/12/7--------

これまでに確定している12議席(定数50)のうち8議席は新人あるいは元職候補である。与党は苦戦しており、ソガヴァレ暫定首相率いるPPP(People's Progressive Party)はこれまでに4選挙区で敗北し、1議席しか確保していない。SILP(Solomon Islands Labour Party)のJoseph Tuhanuku党首は、Delma Nori Kaitu'u(MEFのスポークスマンで昨年6月のクーデターを主導したアンドリュー・ノリの妻)を破り、前回の選挙で失った議席を回復した。

*2001/12/6--------

昨年6月にMEF(マライタ武装組織)の武装蜂起によって政権を追われた「変化のためのソロモン諸島連合」(SIAC:Solomon Islands Alliance for Change)政権が、昨日投票がおこなわれたソロモン諸島総選挙において、議席を大きくのばした。6日時点で、開票作業は大きな混乱もなくおこなわれている。ウルファアル前首相は、マライタ州のアオケ・ランガランガ選挙区で大勝した。また、ウルファアルと同じSIACのリーダーで、ウルファアルに次ぐナンバー2と目されているFred Fano(マライタ州セントラル・クワイオ選挙区)も早々に当選を決めた。さらに、激戦の東ホニアラ選挙区では、SIACのSimeon Bouro候補が、ソガヴァレ現・暫定首相が率いる政府の主要メンバーであるCharles Dausabea候補に勝利した。セントラル・ホニアラ選挙区では、前回の総選挙でソロモン史上初めて華僑系として当選し、ソガヴァレ内閣の閣僚を努めていたクワン候補が、やはりSIACのMesach Maetolea候補に破れ、議席を失った。さらに、西ホニアラ選挙区では、日系のY.Sato(佐藤行雄氏)が無所属で立候補し、選挙期間中、数々の脅迫を受けながらも、初当選した。国会議長は、その後、新首相を選出する議会を12月17日に招集したい意向だが、全選挙区の開票結果が確定するには、まだ相当の時間を要する見込みで、新首相の選出がいつになるかは、まだ流動的である。

現地の日刊紙「ソロモンスター」には、次期首相に関して次のような記事が掲載された。

「次期首相に誰がなろうとも、この国をリードしていくのは容易ではなく、非常に険しい。新しい首相は、多くの復興計画をつくり、中には早急に実行しなければならないものもある。新首相は、いかなる時でも、友人や親族を首相執務室に気軽に入れてはならない。新首相は、外部者から賄賂を受け取ってはならない。一般大衆は、そのような事態を受け入れないだろう。新首相は、ただ1人の法的に設置された検事総長をおかなければならない。外部の友人を法的アドバイザーに選ぶようなばかげたことがあってはならない。ここに述べたことは、これまでソロモン諸島の前政権に起きたことばかりである。これはソロモン経済を暗礁に乗り上げるだけである。我々は、人格者を求めている。我々は、厳格で、ルールを無視しない人を求めている。我々は、あらゆる国民に対して公平な人物を求めている。我々は、汚名や人格的に問題のないリーダーを求めている。我々は、ソロモン諸島にとってのビジョンをもっている人を求めている。我々は、外遊ばかりするリーダーを必要としていない。多額の公金が、そのような実りない外国訪問で消えていっているのである。我々は、国内で、野党ときちんと議論する内閣や議員を求めている。我々は、ソロモンを、ソロモンの経済を、ソロモンのイメージを、その行政機構を、ソロモンのすべてを再構築したいのである。我々は仕事をするリーダーを求めている。

ソロモン諸島総選挙の開票作業は、遅れている模様。ホニアラにある3つの集計センターでは、投票日の5日夜に開票を開始する際、重装備の警察による警備があった。国際選挙監視団は開票作業の監視をおこなっている。

ソロモン諸島・紛争関係ニュース(2002/2/27終了)


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