阿部研究室

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構

眼瞼指標の非接触計測による反応速度推定

精神運動覚醒度検査(Psychomotor Vigilance Test: PVT)は眠気操作(断眠、睡眠制限など)に対して感度が高く、眠気に伴うパフォーマンス低下を評価する方法のゴールドスタンダードとして使用されてきました。しかし、PVTを実施中に他の作業を実施できないという課題がありました。そこで、非接触型のアイトラッカーやウェブカメラによって計測できる眼瞼指標のみを用いて、PVTの評価指標である反応速度を未知の集団に対しても高精度で連続値推定する技術の開発に成功しました。従来技術では眠気検知が困難であった状況や集団に対しても本技術が有効であることが期待されます。この技術を応用し、運転時眠気を検知する技術を確立することで、眠気による事故の防止を目指します。さらに、学生やeスポーツ選手、オフィスワーカーなどを対象とした簡便な覚醒度評価技術の確立も目指しています。この技術を用いて覚醒度の理解と防止に向けた研究を進め、安全で生産的な社会の実現を目指します。

脳波を用いた睡眠中の夢の感情推定

レム睡眠中における夢の感情を脳波を用いて高精度に推定する技術を開発し、主観的な報告に頼らずに夢の感情を客観的に評価する「夢感情のNo-report paradigm」を確立することを目指しています。この技術を用いて、感情制御における睡眠の機能を解明することを目指します。また、夢の不快感情を低減する技術の開発に取り組み、この技術と融合することで、閉回路悪夢低減技術の開発を目指します。

非侵襲刺激を用いた睡眠改善

非侵襲的・非薬理学的に睡眠を改善する技術を開発し、睡眠の質や量の確保に貢献することを目指しています。

Laboratory

睡眠の機能を最大限に発揮し、安全で生産的な社会の実現を目指します。

メンバー

2025年4月時点では、研究員2名(留学中)、客員研究員1名、技術職員1名、大学院生5名、学類生2名、秘書1名が在籍しています。

設備・装置

睡眠生理実験を行うための4つの実験室と、睡眠ポリグラフ記録装置、高密度脳波計、アイトラッカーなどの装置が備わっています。

研究業績

アクセス

つくば駅から徒歩約10分の便利な立地にあり、アクセスが容易です。

Contact

所属希望、共同研究など、研究室に興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

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    茨城県つくば市春日1-2
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    abe.takashi.gp@u.tsukuba.ac.jp
    (阿部高志)
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    029-859-1858
    (Human Sleep Lab)
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