大学院・関根ゼミ



人文社会科学研究科国際公共政策専攻において、開発に関わる文化人類学的研究(開発・援助・観光・近代化などに関わる社会文化的諸現象の理論的研究や、開発援助プロセスの実践的研究)、経済人類学(「実体的経済」に関する理論的研究)、オセアニア島嶼地域をフィールドにする諸研究のいずれか、もしくはそれらの複合領域を主テーマにする学生を、選考の上受け入れています。

入学試験に関する情報は、国際公共政策学位プログラムウェブページ(https://www.ipp.tsukuba.ac.jp/exam/information/)を参照してください。なお、担当教員の在職期間の関係で、今後、博士後期課程の新規受け入れは行いません。博士前期課程(修士課程)は2026年度入学者まで受け入れます。

また、近年、日本への留学を希望される外国籍の方から、学部等で日本語を修得した(日本語検定N1取得済み)ということのみを強調する文面の問い合わせを多く受けますが、それとあわせて(むしろそれよりも)、これまでの上記に関連したテーマの学習や実践内容を必ず記載してください。

大学院の演習では、各自の「研究計画(research proposal)」の発表、開発人類学や「開発の人類学」関係の文献講読、参加学生それぞれの研究テーマに沿った特定の文献についての講読・発表などについて、ディカッション形式でおこないます。いずれにしても、演習そのものは修士論文や博士論文を執筆するための「一助」的な機会として位置づけています。指導の中心は個々の院生に対する個別指導です。


  

■現役コアメンバー(主指導として受け入れている院生)

人文社会科学研究科 国際公共政策専攻

博士前期課程
学年 名前 研究テーマ その他
1年  加藤日奈葉 児童相談所と民間特別養子縁組あっせん団体の連携に関する研究 .
〃   三橋舞衣  開発援助における男女共同参画の再検討−コンゴ民主共和国の若者へのエンパワーメントを事例として− 


博士後期課程
学年 名 前 研究テーマ その他
1年  小泉奈桜子 モロッコ王国フェスにおける多様な教育機会と社会的包摂に関する研究
3年  M. Hasani P. Bandara   現代スリランカにおけるシンハラ人仏教徒の宗教的イデオロギーと女性に関する文化人類学的研究  .
〃  清水大地 ウブントゥ的開発/発展の人類学 ―現金給付支援と現代マラウイにおける道徳性の観点から .


■修了生の学位論文タイトル(主査・副査として関わったもの)

修士論文(含・中間評価論文)
年度 名前 題目 主・副 学位P(専攻)
2022  大江笑南  中華系ニューカマー第二世代のよそ者性に関する考察−若い世代のライフストーリーから  主査  国際公共政策 
  〃 武 一帆  農民工の移住と「新城中村」の発展現状分析−中国河南省における出稼ぎ労働者と都市住民の混住化を事例に−  主査  国際公共政策 
〃  川越雄斗  在日トルコ人によるケバブ屋のエスニック戦略−小規模移民集団のエスニック・ビジネスと多文化ハイブリディズム− 副査  国際公共政策 
2021  上迫北斗  バブル崩壊前後の新聞記事に見られる貧困言説の量的テキスト分析−共同性概念を用いた貧困分析アプローチ  主査  国際公共政策 
  〃 清水大地  Decolonizing Pathway for Development in Sub-Saharan Africa: African Ontology in Social Protection and Sustainable Transformation  主査  国際公共政策
  〃 M. Hasani P. Bandara  スリランカ社会における「ジェンダー」と女性のエンパワーメントの再検討−アンケート調査によるジェンダータイプ、ジェンダー認識、精神的well-beingの複合的分析を中心に−  主査  国際公共政策 
  〃 栄口ラウラ  日本の国際協力の理念とその実施の考察−アルゼンチンにおけるJICAのKnowledge Co-Creation Programを事例に−  副査  国際公共政策 
  〃 松田菜々美  社会関係資本からみたコミュニティビジネスの発展の可能性−茨城県つくば飯野農園を事例に−  副査  国際公共政策 
2020  根本成美  異文化教育現場における「ネイティブ性」の再検討―タイの中等教育機関における日本語教育の事例から― 副査 国際公共政策
 〃 潘  珮h 大洗磯前神社におけるアニメ文化と神道文化の共存  副査 国際公共政策
 〃 澤邉優子  「社会変革の手段」としてのノンフォーマル教育活動に関する考察―ブラジリア連邦区パラノアにおける音楽教育プロジェクトの事例から―  副査 国際地域研究
2019  中村祥代  ガーナ共和国における零細商人の商取引に関する人類学的研究  主査  国際公共政策 
松山宗一郎  NPO法人による里山保全活動と文化的サービスの提供に関する研究―茨城県土浦市宍塚を例に―  副査  国際公共政策 
2018  林田綺菜 海外における事業展開と「人」の現地化に関する文化人類学的研究−ミャンマーの日系人材育成企業を事例に−  主査  国際公共政策 
横道 菫  国際協力が生み出すストリートチルドレン−フィリピン・セブ島における日系NGOの支援活動の事例から−  主査  国際公共政策 
小泉奈桜子  モロッコ・アズロー地域におけるノンフォーマル教育の可能性  副査  国際地域研究 
小島 彩  カタルーニャ・トランスナショナリズムの形成と展開−在日カタルーニャ人を事例に−  副査  国際日本研究 
2017  奥山翔太  留学経験の言語化とキャリアディベロップメント―在豪日本人留学生の事例から―  主査  国際公共政策 
浅利満理子 災害経験・記憶伝承の場における境界設定と脱構築の可能性−東日本大震災後の宮城県石巻市での震災伝承の実践から−  副査  国際公共政策 
星野由季菜  伝統文化の地域資源化による「つながり」の創造−常陸大宮市西塩子の回り舞台の「復活」をめぐる事例より−  副査  国際公共政策 
2016 陳 方旭  環境問題による地域住民の意識変化および共有資源管理への考察−北京におけるPM2.5の事例を中心に−  副査  国際公共政策 
2015  黒川知洋  都市農村交流と地域住民の主体性 −山口県長門市俵山地区の実践から− 主査  国際公共政策 
 〃 佐藤有希  NGOのビジネス展開におけるパートナーシップと社会的役割 主査  国際公共政策 
 〃 王 玉舟  Performance, Emotion and Imagination ―Pop Music's Emergence and Mixture with Patriotism Ballads in Mainland China―  主査  国際公共政策 
 〃 坂本裕基 フットパスを活用した持続可能な地域づくりの展開 ―熊本県下益城郡美里町の事例を中心として―  副査  国際公共政策 
2014  津波一秋  沖縄県の返還軍用地における集落の再構成−読谷村宇座の民族誌的研究−  主査  国際公共政策 
 〃  橋永みゆき 社会開発プロジェクトの地域展開に関する民族誌的研究−バングラデシュ地方行政における参加型農村開発プロジェクトの事例から−  主査  国際公共政策
 〃  富谷仁貴 「もの」と地域性−山形県産日本酒が「地酒」になる過程を題材として−  主査  国際公共政策
2013  黒柳浩平  現代モロッコ王国におけるマイクロファイナンスの実践論理に関する人類学的研究  主査  国際公共政策 
高畑文香  まちづくりにおける食の開発と地域資源としての活用−茨城県土浦市つちうら?哩物語を事例として−  副査  国際公共政策 
趙 十瓊  中国人による日本的花見の受容−日本の花見文化と比較する−  副査  国際公共政策 
2011  松木省吾  マサイ社会における開発とビジネス  主査 国際公共政策 
 〃 李 維悦 グローカル時代における新姉妹都市交流〜高崎市国際交流事業を事例として〜  主査 国際公共政策 
 〃 呉 ハナ  観光まちづくりにおける地域住民の認識と実践の変容−筑波山麓地域におけるみやげ物開発の事例から−  副査 国際公共政策 
劉 紅艶  開発プロジェクトにおけるカウンターパートの役割−中国・内モンゴル自治区での砂漠緑化活動の事例から−  副査 国際公共政策 
2010 魯 塔娜 中国「近代化」におけるモンゴル族言語の変化 主査 国際公共政策
中山もも エージェンシーの複数性と開発−南インド・カルナータカ州における現地NGOによる農村開発プロジェクトの事例から− 主査 国際公共政策
Nurzed Erdenchimeg 越境するモンゴル人−在日モンゴル人のエスニック・ネットワークとコミュニティ形成を通じて− 副査 国際公共政策
 〃 河野正治  ミクロネシア・ポーンペイの首長制にみる儀礼的貢納と再分配 副査 歴史・人類学
2009 矢島典史 ニュージーランド先住民問題の構造−現代ニュージーランド社会における汎マオリ主義と部族主義アイデンティティからの考察− 主査 国際地域研究
2008 飯島裕希 ソロモン諸島における参加型開発と住民組織−草の根・人間の安全保障無償協力にみるリーダーシップに注目して− 主査 地域研究
松澤千穂 「受け皿」としての青年会活動−石垣島のシマ社会と島外出身者− 主査 地域研究
井上 純 ハワイアイデンティティと観光開発−観光人類学と考古学的視点からの考察− 副査 地域研究
2007 秋保さやか カンボジアにおける参加型農村開発−住民組織における「リーダーシップ」を手がかりに− 副査 地域研究
小椋千裕 大衆的公共圏と開発−ラオス・ナショナリズムの構築過程− 主査 国際政治経済学
村上 猛 パラグアイ・中央チャコの「労働地区」に関する研究−先住民社会の文化的変容と連続性− 副査 現代文化・公共政策
2006 永浜陽介 熊野参詣道の位置づけと価値−文化遺産、観光、地域住民との関係− 副査 世界遺産
山内めぐみ 移住をめぐる社会的葛藤−沖縄における「移住的観光」の非日常性− 副査 地域研究
2005 早川 公 認識される経済とその表象に関する人類学的研究−地域通貨の分析を通じて− 主査 国際政治経済学
井上央子 行為による文脈の調節−日本社会におけるフィリピン人の子どもの適応− 副査 国際政治経済学
益原花子 「マクドナルド」という劇場を読む 副査 地域研究
2004 渡邊由香理 開発援助実践におけるNGOの自己表象 主査 国際政治経済学
持田貴雄 「崩壊国家」のゆくえ−ソロモン諸島における「まとまり」の論理を中心に− 主査 地域研究
下茂英輔 戦後日系社会における差異化と連帯の力学−カナダ・バンクーバーにおける日系三世と新移住者との関係性から− 副査 地域研究
細川 綾 地域の学習計画化による住民の能力開発−タイのコミュニティ学習センターの活動から見る今後の課題− 副査 地域研究
2003 近藤 亘 オーストラリアにおけるLOTE教育政策−多文化主義の視点から− 副査 地域研究
岡本吉央 ASEANの理念と各国の外交行動の比較研究−ミャンマーへの「建設的関与」を中心として− 副査 地域研究
2002 伊藤麻沙子 「フィリピン人花嫁」の異質性−秋田県北部農村における国際結婚を事例として− 副査 地域研究
新ヶ江章友 日本におけるエイズの言説と「男性同性愛者」−批判的医療人類学によるアプローチ− 副査 現代文化・公共政策
安達 亘 出稼ぎ労働者の都市底辺における「抵抗」とそこからの上昇−ベトナム・タイビン省出身出稼ぎ労働者のハノイ及び農村生活の実態から− 副査 地域研究
竹迫順平 新興水産業町におけるカスタムからの逸脱−ソロモン諸島ノロ住民の社会生活 副査 歴史・人類学

博士論文
年度 名前 論文タイトル 主・副 専攻
2024  浅田直規  In the Force of Becoming Family: The Agency of Romanian Orphans and Their "Conversion" 主査  国際公共政策
2022  Pereira Yoshida Diogo Eiji  The Role of Non-governmental Oeganization in the Psychological and Sociocultural Adaptation of Brazillian Immigrants in the United States and Japan 主査  国際公共政策 
2021  内藤(橋)
優子
 
Development of Combodian Version of Person-Centered Maternity Care Scale 副査  人間総合看護科学
2021  柄木田康之  ミクロネシア周辺社会の国家編入と貨幣経済化における適応過程−対抗的客体化と贈与関係の流用−  主査  国際公共政策 
2017  佐本英規  メラネシア在来音楽をめぐる出会いと媒介の文化人類学的研究―グローバル化時代のソロモン諸島マライタ島南部アレアレにおける竹製パンパイプ合奏を事例として―  主査  国際公共政策 
2016  河野正治  階層秩序の維持と創出に関する人類学的研究−ミクロネシア連邦ポーンペイ社会における首長制の事例から−  主査  国際公共政策 
2012  比嘉理麻  産業社会における人と動物の関係−沖縄におけるブタへの嫌悪と肉への嗜好性−  副査  国際政治経済学 
2011  早川 公  再帰的近代における「まちづくり」実践の民族誌−つくば市筑波山麓地域の開発プロジェクトを対象として−  主査  国際政治経済学 
2010 根本 達 「不可植民」解放運動とともに生きる仏教徒たちの民族誌 副査 国際政治経済学
Chhay Daraka Social Capital at Work: Micro-Financing, Women's Empowerment and Gender Role Transformation in Rural Cambodia 副査 国際政治経済学
2008 A. M. Nabawy H. El-Naby Higher Education and Politics in Malaysia 副査 国際政治経済学
2006  田中 求  ローカル・コモンズを基盤とする地域発展の検討−ソロモン諸島ビチェ村における資源利用の正当性概念としてのnoroの揺らぎから  副査  東京大学 
松江レジーナ良恵 Religious Activities among the Brazilian Diaspora in Japan: The Case of the Catholic Church, Sekai Kyuseikyo and Soka Gakkai 副査 国際政治経済学