この実験では,以下のノート PC 2台を使ってネットワークを構成し, Linux 上で必要な設定 (IPアドレスの設定,サーバやクライアントの設定,ファイアウォールの設定など) を行います.そして,通信を行っている間,その通信内容をパケットキャプチャを使って観測することで,その通信内容を理解します.
実験のテキストは200ページ程度あり,実験内容は充実しています.2024年度のテキストの一部を以下に示します.今年度のテキストとは異なる場合があります.
各章で行う主な内容は以下を予定しています.
実験で用いるコンピュータの設定や操作方法について学びます.
ネットワークの設定を行い,コンピュータ同士で通信ができることを確認します.
コンピュータ同士を接続している Ethernet の通信方式について学びます.
IPv4 (Internet Protocol version 4) や ICMP (Internet Control Message Protocol) などについて調査し,送受信間に1台以上の中継装置 (ルータ) が介在したときに必要となる通信の仕組みについて学びます.
TCP (Transmission Control Protocol) 及び UDP (User Datagram Protocol) について調査し,送受信者のプロセス同士で通信を行うための仕組みについて学びます.
主要なネットワークサービスを実現するプロトコルである DNS (Domain Name System), FTP (File Transfer Protocol), HTTP (Hypertext Transfer Protocol) について調査します.
第4章で学んだ IPv4 に代わって,今後使われることになる IPv6 (Internet Protocol version 6) について学びます.
攻撃者から自分のネットワークを守るために用いられる,ファイアウォールについて学びます.
この実験が終わる頃には,コンピュータネットワークの内部でやりとりされることが,深く理解出来ていることと思います.
本実験は,自宅やバイト先のネットワークを管理している人,ネットワーク内部でどのようなことが行われているか興味がある人などにお勧めします.
テキストは,筑波大学学習管理システム manaba で公開します.
ログインした後,コース「M08 コンピュータネットワーク実験」を選択して下さい.秋学期開始時までに当該コースが表れない場合は,担当教員まで連絡して下さい.
実験開始時までに,テキストを良く読んできて下さい.また,テキストに記載されている課題の中には,通信方式などについて調査するものがありますので,事前に行っておいて下さい.
レポートは,章 (2章から8章) ごとに, manaba の上記コースで提出してもらいます.
木村成伴 (kimura@netlab.cs.tsukuba.ac.jp)
最終更新日: 2025年4月16日