Five Sentences Speech?2文以上の英文を続けて話す機会を与えるために?

目的:まとまった情報を人に話すことがなかなかできない中学生が2文以上の英文を続けて話す機会を与える。

 

指導手順:

・トピックを指定する。「夏休みのことについて5つの英文で言ってみよう」のように指示する。

・具体例を示す。この段階で生徒に使える表現を示しておくと効果的である。

・生徒に話す内容を用意させる。原稿はメモ程度。話の内容によって当然6文以上でもよい。

・クラスの前での発表であることを意識させて練習させる。

・発表を行わせる。

・教師が発表されたスピーチについていくつか質問・コメントをする。

・発表が終わったら、話した内容を書き留めさせる。

 

注意点:

・指導手順6 で教師が質問をするのは、5文のスピーチの内容を補足し膨らませるためである。聞いている生徒も内容がより理解でき、発表を行った生徒自身も、さらにどのようなことを付け加えるとスピーチの内容が充実するかを意識することができる。

・可能であれば、指導手順6 において、先に生徒に質問させ、補足的に教師が質問してもよい。

5文であるため、原稿はメモ程度にする。ここで、しっかりと原稿を書かせると、まず、単語のスペリングの問題で引っかかり、投げてしまう生徒がいる。

・発表前に生徒の話す内容をチェックせずに、間違ったことを言わせてはまずいという考え方もある、しかし、ここでは、とにかく話してみることに主眼を置き、発表前にはチェックを行わない。発表直後に必要があれば訂正し、小さなことは、指導手順8 の書き留めた段階で、丁寧に指導する方がよい。

 

指導のメリット

・「5文」と指定することによって、「5文くらいならなんとかなる」と、生徒の意欲を高めることができる。もっと多くても少なくてもよいと思われるが、生徒に負担を感じさせない数であり、パラグラフを作るのには必要最小限度のところである。

・「あと_文」というようにノルマを課せられて英文を考えて行くうちに、生徒は自然にいうべき内容を考えることになる。結果としてパラグラフが作られていく。

5文でもかなりのことが言える。発表するにも負担にならない量で、どんな生徒にも言えたという自信と満足感を与えることができる。

ディスカッションポイント

■この指導法は、生徒が発話した内容に対して文法的なフィードバックを与える機会を逃してしまう可能性があることがデメリットであるように思われるが、話した内容をスピーチ終了後に書き留めることで文法指導も可能である。この指導法には他にデメリットがあるか。