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| 2020年度 英語教育学Ⅶ |
15 Naomi Rosedale,
Stuart McNaughton, Rebecca Jesson, Tong Zhu, and Jacinta Oldehaver『ONLINE
WRITTEN ARGUMENTATION (Internal dialogic features and classroom instruction)』
Summary(p263)
このチャプターでは、学生の掲示板への投稿におけるArgumentation
Tool(AT)の影響力を考えるため、ニュージーランドのオークランドでの1対1のデジタルの新たな試みを含んだ研究から説明する。理由付け、批判的思考、他者視点取得において重要な内面的対話議論の発達を支えるため、私たちはATの使用を調査し、グーグルグループ、相反している文書証拠をまとめた。横断的データはプロファイリング分類学に申請された38の記録と342の生徒の投稿を含んだ9つの小学校から分析された。ATの使用は教育に焦点を当てた議論と生徒の書き込みにおける統合視点(Perspective integration)の新たな関係を示した。この発見はATが内面的対話議論の診断評価と重要な21世紀スキルとしての他者視点取得の促進を裏付けることを示した。
Introduction(p263-265)
認知と社会スキル(他者視点取得、共同的な問題解決、創造性、批判的思考)の一郡は21世紀をうまく生きていくうえでますます重要になると主張されている。21世紀スキル(National Research Counsil,2012)、鍵となる能力(OECD,2015)としてさまざまに説明されているが、それらは世界中の多くの教育課程で国内の教育システムにおける重要な焦点であることが分かった(Garcia,2016:Voogt&Roblin,2012)。
なぜ21世紀スキルの指導に焦点を当てるべきなのかの様々な理論的根拠がある。個人の考えや意見は、オンライン情報とソーシャルメディアでの意見表明における急速かつ莫大なアクセスを通じて操られてしまう。コンピュータによる偏った情報、具体的手順、自動操作、キュレーション(IT用語:人手で情報等を収集、整理して、新たな価値や意味を付与し共有すること)などはある目的によって分布された紛らわしい情報であり、まずます人々の意思決定に影響をもたらす(Woolley,Phlip,&Howard,2017)。21世紀スキルと仕事の本質に影響を与える卒業後の結果には関係があるが、その関係の直接的原因がどこにあるかを示す証拠に基づく段階には限界がある(National Research Counsil,2012)。この関係は雇用されうる能力の観点から個々の利益を含んでいる、なぜなら現在求められている働くうえでのスキルは上記で述べたような21世紀スキルとメンタルヘルス、健康に関わるスキルであるからだ。同様により高い生産性や市民の結束性から社会にも利益をもたらす(Garcia,2016:Roberts,Martin,&Olaru,2015.)。
議論や批判的理由付けは、知識の集合、21世紀スキルの規程下で識別できるスキル、高次思考の発達における批判的重要性を含んでいる。批判的思考と批判的知識のほかに、議論は理由付けされた判断を下すための意味を与えるが、(Rapanta,Garcia-Mila,&Gilabert,2013)しかし広い意味を持ち、概念化や情報遮断のための生徒への手助けを含み、文脈を通じた繋がりを作り、知識を伝えるための能力(Kuhn,1991,2005)と別の視点からの見解を高める。
議論における専門的知識の発達には、必然的に他者視点取得と認知、感情的な共感の側面を伴うが、それらを社会的、感情的スキルにおける一般的な影響であるとみなすための証拠が少ない。科学(Rapanta et al,2013)や英語科目(Brown,2016)等の別科目では、議論における“community of learners(学習者の集まり)”のための実践確立の実験的な論証がある。それらの教育上の計画は、対面コミュニティにおいて必要であるinterpersonal skill(対人関係スキル)とintrapersonal skill(個人内スキル)に焦点を当てている。
対話の焦点を思考することは、特に若い人々にとってはるかに複雑で挑戦的なものである、なぜなら別の視点を想像力豊かに考えおこし、創造的緊張を抑え(Wegerif,2013)、自主的な理由付けを行う必要があるからである。インターネット上での討論やブログやIM(インスタントメッセージ)といったオンラインでの文脈における対話の焦点の面での議論は、閲覧を受けていない世界的なコミュニティに参加する際にますます重要なスキルとなる。対話の焦点の気づき(会話相手がいない状況で)を形式化し、記述された議論内での内面的対話を行う人の特徴について言及する。
コミュニケーションソフトや診断アプリと言ったデジタルツールの使用を授業に組み入れ、内面対話の性質や生徒の議論の発達を調査するための機会を提供する。Kuhn and Crowell(2011)やSaltarelli and
Roseth(2014)などによる先行研究で、デジタルツールを使用することで議論の向上が観察されたことが示されている。しかし授業のカリキュラムに議論を組み入れることは注意深い計画が要求されると言われている(Howell,Butler,&Reinking,2017)。
The development of
internally dialog argumentation: Function and profile(p265-266)
Kuhn and Crowell(2011)は子供たちが作ることの出来る機能的な動きの分類学を発展させた。その枠組みはアイデアユニットに基づいており、それぞれ4種のうちの1種の機能を持つ。①自身の立場を支援するもの、②別視点と対立するもの、③自身の立場の弱さを認めるもの、④別視点の強みを認めるもしくは考えるもの
これらのアイデアの発展は、異なる形式のとてつもなく膨大な量を観察する方法、またはそれぞれの子供の全体的な議論を3つの発達上の側面の観点から考える方法の2つで調査される(Kuhn and Crowell,2011)。
① Single profile
自身の立場を支えるアイデアのみ含んでいるもの
② Dual profile
自身以外の立場を批評する1つ以上のアイデアを含んでいるもの
③ Integrated profile
統合的な議論を表すもの(他者の立場のメリット、自身の立場の弱みを思考する)
3年間の長期的な対面的議論のカリキュラムに参加している生徒の大多数が、初年度の終わりごろから②の観点での議論を行うようになったが、統合的な議論は3年目まで現れなかった。対照的にエッセイスタイルをとっていた比較グループの生徒は、全体的な授業での議論においてどちらかの点が増すといった証拠は見られなかった。このことから干渉なしの状態で、思春期の生徒は一般的に自身の主張の詳しい説明に集中して注意を払い、そのほかの立場は無視することが分かった(Kuhn&Udell,2003;Kuhn,Goh,Iordanou,&Shaenfield,2008)。
Teaching dialogic
argumentation skills(p266-267)
近年の研究では、授業計画において議論や理由付けが増えていて、それは徹底的な話し合いが生徒に価値ある結果を与えるということを示している(Wilkinson&Son,2010;Reznitskaya et al,2001)。
Litman and Greenleaf(2017)は、24の議論タスクを18人のボランティア教師による40レッスンに区別した。彼らは専門科目の知識の発展や長期の議論のリサーチプロジェクトに基づいた計画に携わってきた人材としての経験から採用されたにもかかわらず、タスクのうちの大多数が議論を生み出すうえで初期の形式をとっていた。
Research design(p267)
どのようにして全校のデジタル環境が21世紀スキルを促進させる可能性があるのかをより理解するために、ATをDeveloping in Digital Worldsの部分的なものとする。これは4年に及ぶ計画であり、ニュージーランドの小学校と都市の中学校(n=16)における一対一のデジタルな新構想である(主にマオリやパシフィカの社会経済的位置の低いコミュニティから)。またATを教室における教育資源、また評価の道具として発達させた。そしてデータは18か月の間隔を設けた2時点で集められる。教室によってATの使用方法は異なるため、教師の教育上の焦点への感度も確認することができる。
Description of
the method
The Argumentation
Tool(AT):providing a context for internally dialogic argumentation (p267-269)
ATは生徒をグーグルグループ掲示板の初めの応答者として位置付けた。生徒は独立をとることを要求されるが、対話は主題の挑発への返答とメディア資源を一致させるためのハイパーリンクに集中させる。主題の挑発は討論参加者の声、そして矛盾するオンライン証拠へのハイパーリンクのように機能させる。
【ATの形態】
①
ニュージーランドのオンラインメディアにおける時事問題に関連している問題を提案する。問題は若者にとって話題性のあると考えられている時事問題であり、ゴシップネタであり、地方ビーチにおいてミュージックビデオの撮影をする地方制作チームである。Bethelsビーチは自然のチドリのための保護地域であり、ニュージーランドの自然保護部署の支配下であり、ビーチの使用には規制許可の要求がいる。地方の映像会社は規則を無視して、機器や人員を送り込んだ。
〈オンライン掲示板トピック〉
“テイラースウィフトはもっと敬意を払ってビーチをあつかうべきである。”
②
続いて異なる環境問題について。ニュージーランド政府のPredator
Free 2020 キャンペーンは、自然の野生動物の脅しであると考えられているすべての動物や害虫を撲滅しようと努めている。対象とされた有害な動物は自然保護部署のウェブサイトでリスト化されている。
〈オンライン掲示板トピック〉
“Predator
Freeのグループはもっと敬意を払って有害な動物を扱うべきである。”
スライドでのプレゼンテーションは教師による読み取り、またコピーがEメールやクラスのウェブサイトで共有された。教師は読解に関する手助けや教室内での疑問点の共有などを通して、生徒に平等性を与える。
読解後、掲示板への意見の投稿まで30分の時間が与えられるが、他の生徒の解答は見ることができず、議論スレッドは自己の投稿後でないと閲覧できない。教師はその後の授業において、生徒にほかの生徒の意見の読解、それに対する返答を求めることを勧められる。生徒は自分の発言を一度投稿したら、修正は認められないが、最終的な投稿の前には編集が認められている。
すべての教室は架空の討論参加者によって同じ投稿期限が設けられている。生徒たちには「初めに自分の立場をはっきりさせること(I agreeなど)、世界中の人々に自らの投稿が見られていることを覚えておくこと、返信する時には必ずほかの人の意見をよく考えること、良い理由をつけて論理的に考えること、インターネット上のサイトや情報の使用可」と言ったガイドラインが設けられている。
その他に4つの参考資料も提示されている。
Classroom
observations(p269)
38人の教師(20人はTime1、18人はTime2)は21世紀スキルを推薦した指導が観察され、そのうち9人は特に議論を推薦していた。教師の生徒との3分おきの交流を観察して、教師と生徒がどのような行動をとるかを交互に確認した。教師が離れてからの単独またはその他のデバイスとの行動を3分間観察する。、教師に焦点を当てた(3分)後、1分で記録し、生徒に焦点を当てた(3分)後、1分記録する。それぞれの教室でトータルで48分(6休憩)観察した。この観察スケジュールは議論のサブスキル(主張、根拠、証拠、結論)における偽の休憩である。Time1において132休憩、Time2において89休憩を分析し、ここにおいてそれぞれ信頼性が90%以上であった。
ここから信頼性の高い教室は、教師による明示的な焦点が議論に関するサブスキルに当てられていて、逆に信頼性の低い教室は明示的な焦点が議論スキルに当てられていた。
Data analysis(p270)
生徒による記述の投稿は、単語カウントに左右されやすく、アイデアユニットに分けるとKuhn and Crowell’s(2011)スキーマによる4分類にでいる。
M+ 自分の立場を支える考え
O- 別の立場を批判する考え
M- 自分の立場の弱みを認める考え
O+ 別の立場の強みを認める考え
Existing
practices
Students’ online
argumentation(p270-271)
全体で470、716のアイデアユニットがTime1とTime2のそれぞれで得られた。約3/4がM+であり(74.3% Time1,71.1%
Time2)、O-が(11.7% ,8.8%)で、 独立のカイ二乗検定は関数(argumentation function)とprofileによるアイデアの分布が5%で統計的に有意であることを示した。
他者視点取得の発達における変化profileは同じ年(10年)に起こり、単独profileは、教育上の介入なしでの単独のアイデアユニットにとって同レベルになりえない批判的思考を組み入れた考えを支配する。
Teachers’
practices(p271-273)
9人の教師が議論の指導を具体的に説明する授業を志願し、それらの授業形態はほとんどmirror
practice(Kuhn,2015)であり、ひとつだけ対話の観点を促進すると考えられた。
練習には、議論のゴールが意見を一致させるもの(例:どれが最も優れた戦略であるか)、敵対関係にあるものを説得するようなもの(例:ディベート)があり、それらは民主主義的な過程を通じた良い解決策の説得、決定が含まれていると気づく。一つの授業のみはっきりと対話議論に焦点を当て、目的は思考された位置や解決策の発展を図ることであった。全38の授業を通じて、議論や同調を学ぶ上での明示的な指導の例はほとんどなく、明示的な議論や異なる観点への意図的な言及の根拠は僅かであり、生徒の熟考と根拠や見解の質を後押しするには限界がある。
Sensitivity to
classroom practices(p273-274)
統合的なアイデアユニットの割合と教育上の焦点の関係から、教室内におけるATの感度を調査した。統合的アイデアユニットの割合は教育に重点を置いていない教室と比較して、教育に重点を置いた教室において著しく高くなっていた。生徒の持つ統合的アイデアユニットの確立は、教育に重点を置いた教室において2倍以上高いことが分かった。
面白いことに、統合的profileの割合は教育に重点を置いている教室、置いていない教室ともにTime1とTime2の間で改善されていた。2つのサンプルによるt検定の結果は議論の指導が低頻度であった教室の改善を示し、それは統計上重要である5%であった。
Evidence for
effectiveness(p274)
ATの2つの目標。
①
生徒の議論における内面対話を確実に評価し、それを初年度の間に発展させること。
②
議論促進のための教師にとっての資源の一部となること。
Developmental and
diagnostic functionally(p274-275)
2時点でのHi-HiパターンとLo-Loパターンの複製は、学生のオンライン議論への応号の証拠が教室での議論指導に敏感であることを示唆している。どちらの時点でも教室での議論指導に重点を置いていたことと統合された生徒の議論profileの一貫性を証明している。
これは我々の見解であるが、ATは多様な観点と関わり合うことを目的とし、生徒の統合された観点を刺激する機会を与える。そしてATは教育と生徒の統合profileの関係であるHi-HiとLo-Loの同じパターンをもたらす、2つの異なるパターンの一貫性を証明する。
Influence of
multiple texts(p275)
ATアプローチにおいて重要なのは“対話”、逐語的証拠の多様な資源の提供であり、それによって生徒の他者視点取得と十分な情報に基づく議論を刺激するための“声”の多様性を提供する。多様な文書を含んでいると新たな枠組みを思考するため、他の生徒の手助けができ、推論におけるいくつかのジレンマ、情報元の信頼度、科学的根拠の提供を含んでいる。ATは議論の内面的対話形式のさらなる進歩、代替のための注意力促進において効果的である。
Discussion(p275-276)
私たちのデータにおける発展傾向は、これまでの先行研究とはいくつかの異なる点を示した。主に自身の立場の批判よりもむしろ他者の立場の利点を思考する。
この発見は少なくとも2つの理由において重要である。
①
生徒は論争的な理由付けスキル(Kuhn,1991;Kuhn
& Crowell,2011)における知識が欠けていないかもしれない(Cavagnetto and
Kurtz’s,2016)。
私たちの仮説:信頼できて社会的背景を示すAT掲示板は議論の相互作用(他者意見のメリットを傾聴することで、社会的に正しさの証明、情報提供ができる)におけるありふれた知識を促すための機会を生徒に与える。
②
さらなる洗練された議論のための発達上の方針を創造するデジタルツールの可能性。
私たちのデータはKuhn and Crowell’s(2011)とは相反して、他者意見の強みの傾聴は自身の意見の弱みを暴き、あるいは自身の強みの確認への橋掛かりとなった。
ATは指導支援と組み合わせることで、オンライン文書における単一観点の限界に対する生徒自身の気づきを発展させるための効果的な意味を提供する(相違と知的な懐疑的態度の緻密な関与は21世紀スキルにおいて不可欠である限り)。
Discussion points
and answers
1.This chapter suggests perspective
taking(他者視点取得),collective problem solving(共同的問題解決),creativity(創造性) and critical thinking(批判的思考) as 21st-century
skill. Which do you think is the most important for you? Why choose that skill?
A.
Creativity.
⇨Recently,
we can get a lot of information. So we have to think myself creativity.
B.
Critical thinking
⇨We have to
consider and compare anything deeply.
2.Have you ever received the
class relate to argumentation?
A.
Yes, a lot. The most interested in was a class that
“Do you believe in God ?” That question was so difficult and I said “Yes. I
believe in God.”
B.
No. But I’m a English teacher in Junior high school
now, so I teach argumentation.My class’s point is Simple question and answer.