AC50H11 現代思想概論I

1.0 単位, 1・2 年次, 春AB 火6
橋本 康二, 五十嵐 沙千子, 井川 義次, 嚴 錫仁

授業概要

思想史という観点から現代思想を概観する。英語圏、ドイツ語圏、東洋の三地域の現代思想史を、それぞれ専門とする教員が概説する。

備考

AC30201, AC50801の単位取得者は履修できない。
西暦偶数年度開講。

授業形態

講義

学位プログラム・コンピテンスとの関係

批判的・創造的思考力
広い視野と国際性
文化事象の理解力
国際的な主体性

授業の到達目標(学修成果)

思想史の観点から英語圏、ドイツ語圏、東洋、日本の現代思想を概観することを通して、人類の知的遺産がどのように形成されていったかの経緯を個別的に単に探るだけでなく、ワールドワイドな視点からも考察できるようになることを目的とする。

キーワード

授業計画

授業はmanabaを使って行う(コンテンツに資料のPDFファイル、講義の動画や音声ファイルなどがアップロードされている)。

第1回(4/28)
担当教員:五十嵐沙千子
授業概要:<言語>とは何か。

第2回(5/12)
担当教員:五十嵐沙千子
授業概要:ハイデガーの思想を学ぶ。

第3回(5/16、土曜日)
担当教員:五十嵐沙千子
授業概要:ハーバーマスの思想を学ぶ。

第4回(5/19)
担当教員:井川義次
授業概要:現代に直結する近代啓蒙思想の形成にはキリスト教イエズス会士を仲介とする中国儒教古典の翻訳が深く関与していた。その実相をマテオ・リッチの儒教研究のうちにたどる。

第5回(5/26)
担当教員:井川義次
授業概要:ヨーロッパに対する「四書」の翻訳紹介の系譜をルッジェリ、マルティノ、クプレ、ノエルのラテン語訳文のうちにたどる。

第6回(6/2)
担当教員:嚴錫仁
授業概要:幕末の思想界は、まもなく到来する未知なる「近代化」を前にして、道徳論、経世論、自国論などをめぐってさまざまな考え方が衝突し、新しい方向を見出そうと競っていた。ここでは熊本実学派の横井小楠と元田永孚の思想営為を取り上げ、そうした夜明け前の思想界の模様を概説する。

第7回(6/6、土曜日)
担当教員:嚴錫仁
授業概要:同上。

第8回(6/9)
担当教員:橋本康二
授業概要:ヨーロッパに生まれた哲学の古代、中世、近世から現代にいたる歴史を概観する。

第9回(6/16)
担当教員:橋本康二
授業概要:現代哲学をスタートさせたフレーゲによる論理学革命と言語論的転回を概観する。

第10回(6/23)
担当教員:橋本康二
授業概要:フレーゲの思想を受け継いで主に英米で展開された言語思想を概観する。取り上げるのは、ラッセル、ウィトゲンシュタイン(前期)、論理実証主義者の言語思想。

履修条件

なし。

成績評価方法

レポートに基づいて評価する。レポートの課題は各教員が授業において指示する。4人の教員が課す、すべての課題についてレポートを提出すること。

学修時間の割り当て及び授業外における学修方法

授業後、指示された文献を読むこと。

教材・参考文献・配付資料等

1. 伊藤邦武,『物語 哲学の歴史 自分と世界を考えるために』(中央公論新社、2012年)
2. 飯田隆,『言語哲学大全I』(勁草書房、1987年)

上記以外については授業中に指示する。

オフィスアワー等(連絡先含む)

この授業の責任者は橋本なので、授業全般に関すること(成績の疑義など)は橋本に問い合わせること(メールで)。個々の授業の内容に関することは、各担当教員に質問すること。

橋本 康二
人文社会学系棟 A807 1001405
五十嵐 沙千子 1001150
井川 義次
人文社会学系棟 B805
嚴 錫仁

その他(受講生にのぞむことや受講上の注意点等)

出席はとらない。したがって、欠席届はもってこないこと。

他の授業科目との関連

AC50H21 現代思想概論II
AC51752 思想文化領域専門導入基礎演習I

ティーチングフェロー(TF)・ティーチングアシスタント(TA)

配置なし。