AC41532 3単位 標準履修年次3年次 1〜3学期 水曜2時限
 教室:2D404

現代論理学演習[第1専門外国語(英語)II]
(English for Specialized Subjects II)
担当教員 橋本康二


■ 主旨

現代論理学の基礎を哲学的に考察している論理哲学の著作・論文を英語で読む。

「哲学」も「英語」も通常の日本人には異質なものである。そうした異質なものに取り組むことによって、自己の限界を超え出て行き、より自由な思考を獲得することを試みる。

■ 内容

ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』を読む。原著はドイツ語で書かれているが、授業では以下の英訳で読む。

同書には以下の七つの主要命題が含まれている。 各々の主要命題に対していくつかのコメントが付けられ、それに対してまたコメントが付けられる、ということが繰り返される形で叙述は進んで行く。内容は、存在から倫理まで多岐にわたるが、ウィトゲンシュタインはそれを「序」で次のように総括している。 この『論理哲学論考』をじっくりと読むことを通して、ウィトゲンシュタインの思想と格闘していきたい。

授業では、まず指名された受講生にいくつかの命題を日本語に訳してもらい、その内容について出席者全員で討論を行う。必要に応じて講師が背景的知識などの解説も行う。『論理哲学論考』は比較的短い著作だが、一年ですべてを読み終えることは難しいので、前半の「像の理論」と呼ばれている理論を読み、余裕があれば、後半の「真理関数論」の最初の部分を読むことにする。

■ 評価方法・基準

各学期末に『論理哲学論考』を論じた英語論文の一部を和訳して提出してもらう。その出来具合と授業への参加状況をもとに、総合的に評価する。

■ 参考文献

オリジナルのドイツ語版は以下を見よ(C. K. オグデンによる英訳付き)。 日本語訳として以下のものがある。 日本語の解説書としては以下を勧める。 ■ その他

(1)毎回1時間程度の予習が必要。
(2)テキストに関する注意を与えるので、初回の授業には必ず出席すること。
(3)授業中の入退室は禁止する。
(4)オフィスアワーは授業期間中の水4。研究室は人社棟A819。