阿部研究室

筑波大学高等研究院(TIAR)、国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)


NEWS

2026.9.12

第35回日本睡眠環境学会学術大会にて、平山が研究奨励賞を受賞しました!
受賞演題:平山愛結花、大岡祥子、阿部高志「0.25 Hz binaural beatsの仮眠への効果に関する仮説検証試験」

2026.8.24

技術職員(人を対象とした実験データ取得の支援業務)を募集中です!(応募締切:2026年10月21日)

2026.7.24

日本睡眠学会第50回定期学術集会にて、高橋がベストプレゼンテーション賞を受賞しました!
受賞演題:高橋久理、飯田眞一郎、野口宇宙、阿部高志「自動覚醒装置を用いた日中の短時間仮眠がeスポーツパフォーマンスに与える影響」

2026.1.6

新しい論文がSleep and Biological Rhythmsに受理されました!
Satomi Okabe, Yoko Suzuki, Zhiwei Fan, Like Jiang, Takashi Abe. Evaluation of the Accuracy of Sleep–Wake Detection by MotionWatch 8 in Healthy Individuals

高度運転支援技術利用時の眠気の検知

高度運転支援技術利用時の眠気の検知

眠気は注意力を低下させ、事故やヒューマンエラーの大きな要因になります。運転の一部を車が担う高度運転支援(運転自動化レベル2相当)では、ドライバーの眠気がむしろ助長されることが知られており、ドライバーの眠気を見守る技術の重要性が高まっています。従来の眠気指標であるPERCLOS(閉眼時間の割合)は、運転中のように目を開けたまま生じる軽度の眠気を捉えることが困難でした。私たちは、眠気に伴うパフォーマンス低下を評価するゴールドスタンダードである精神運動覚醒度検査(Psychomotor Vigilance Test: PVT)の反応速度を、非接触型アイトラッカーやウェブカメラで計測した眼瞼指標のみから連続的に推定する技術を開発しました。この技術を用いて、運転支援システム利用時に生じる軽度の眠気をドライビングシミュレーターで評価し、運転パフォーマンスの低下を予測できるかを検証しています。眠気による事故のない、安全な社会の実現を目指しています。

交代制勤務看護職における夜勤後の交通事故防止

交代制勤務看護職における夜勤後の交通事故防止

交代制勤務に従事する看護職は、夜勤明けに強い眠気や注意機能の低下を生じやすく、帰宅時の自動車運転における事故リスクの増加が懸念されています。そこで、当研究室では、看護職における夜勤後の通勤運転での事故防止に向けた研究を進めています。私たちは、看護職員を対象とした調査により、通勤時の眠気運転や事故・ヒヤリハットの実態やその要因を明らかにするとともに、夜勤明けの模擬運転中の眠気を、非接触型アイトラッカーの眼瞼指標から推定したPVT成績によって客観的に評価しています。夜勤後の運転リスクを可視化し、有効な対策の確立につなげることを目指しています。

eスポーツ選手の眠気対策

eスポーツ選手の眠気対策

eスポーツはビデオゲームで競う競技で、競技人口は世界的に増え続けています。一方で、eスポーツ選手では就寝時刻の後退や睡眠の質の低下が報告されており、睡眠不足をカフェインで補う選手も少なくありません。しかし、カフェインは夜間睡眠への影響、過剰摂取による心血管疾患リスクなどがあり、新たな介入法が必要と考えています。そこで、私たちは、睡眠段階を自動で判定し最適なタイミングで起こす自動覚醒装置を用いた日中の短時間仮眠が、眠気を減らし、ゲーミングパフォーマンスを向上させるかを検討しています。睡眠科学に基づいた、カフェインに頼らないeスポーツ選手の眠気対策の確立を目指しています。

脳波を用いた睡眠中の夢の感情推定

脳波を用いた睡眠中の夢の感情推定

レム睡眠中、私たちはしばしば感情を伴う鮮明な夢を経験します。しかし現在の夢研究は、眠っている人を起こして報告を得る方法に依存しており、報告の主観性や、起こすことによる睡眠の中断を避けられません。私たちは、高密度脳波を用いてレム睡眠中の夢の感情を高精度に推定する技術を開発し、主観的な報告に頼らずに夢の感情を客観的に評価する「夢感情のNo-report paradigm」を確立することを目指しています。覚醒時に感情を喚起する動画を見ているときの脳波や、睡眠中の夢報告のデータをもとに推定モデルを構築することに取り組んでいます。この技術により、夢感情の機能の解明が進むとともに、悪夢障害や心的外傷後ストレス障害の客観的な評価への貢献が期待されます。

夢感情操作

夢感情操作

夢の中の感情、とりわけ悪夢のような不快な感情は、睡眠の質を損ないます。私たちは、睡眠中に外部から働きかけて夢の感情を操作し、その効果を明らかにする研究を進めています。これまでに、レム睡眠中の嗅覚刺激や、睡眠前に学習した記憶を睡眠中に音や匂いで再活性化する標的記憶再活性化(Targeted Memory Reactivation: TMR)が、夢の感情や起床後の情動処理に影響することを示してきました。夢感情の介入方法を確立し、夢感情の推定技術と組み合わせ、レム睡眠中の夢感情の機能に取り組むとともに、悪夢の発生時にリアルタイムで介入する閉回路悪夢低減技術の開発を目指しています。

音刺激を用いた睡眠の非侵襲操作

音刺激を用いた睡眠の非侵襲操作

非侵襲的・非薬理学的に睡眠を改善する技術を開発し、睡眠の質や量の確保に貢献することを目指しています。

Laboratory

睡眠と認知・感情の関係性の理解を通じて、睡眠の機能を最大限に発揮できる社会の実現を目指します。

メンバー

2026年9月時点では、研究員3名(1名留学中)、客員研究員1名、大学院生8名、学類生2名、秘書1名が在籍しています。

設備・装置

睡眠生理実験を行うための4つの実験室と、睡眠ポリグラフ記録装置、高密度脳波計、アイトラッカーなどの装置が備わっています。

研究業績

アクセス

つくば駅から徒歩約10分の便利な立地にあり、アクセスが容易です。

Contact

所属希望、共同研究など、研究室に興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

  • Address

    〒305-8550
    茨城県つくば市春日1-2
    高細精医療イノベーション棟502
  • Email

    abe.takashi.gp@u.tsukuba.ac.jp
    (阿部高志)
  • Phone

    029-859-1858
    (Human Sleep Lab)
  • Social