概要
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近年、携帯電話や無線LAN技術等の目覚しい発展により、時間や場所にとらわ
れずユーザがコミュニケーションできるユビキタス社会が現実のものとなろう
としている.ユビキタス社会の基盤となる通信ネットワークは、今日のインター
ネットのように我々の生活に不可欠なものとなる.
ユビキタスネットワークが社会的インフラとしての役割を担うためには、隅々
の地域までカバーできることが求められる.地理的またはコスト的に有線網や
基地局を敷設することが困難である地域をカバーするためには、無線を備えた
通信装置が自律分散的に中継を行い通信網を構築する無線マルチホップネット
ワーク技術が有効な手段となる.
無線マルチホップネットワークでは、集中的な制御機構が不要であるため、既
存の通信インフラが破壊された災害場所や元来通信インフラが存在しない場所
にも容易に通信網を敷設可能である.また、無線網では通信端末が自由に移動
できるため、自動車や電車など様々な移動体をネットワークに収容することが
できる.このような特性を生かし、ITS(Intelligent TransportSystems) やセ
ンサーネットワーク、災害救助、防災無線網など様々なアプリケーションが考
えられている.国際的にもヨーロッパやアメリカなどで研究活動及び標準化活
動が盛んに行われている.
本研究の目的は、品質の劣化や移動によるネットワーク構成の変化が発生しや
すい無線網において、高信頼な通信を実現することである. 本研究では特に、
Proactive型経路制御方式とReactive型経路制御方式においてノードの移動特
性に応じた通信品質向上方式を提案する. 提案方式は、以下の3つである.
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不安定なリンクを考慮したマルチパス高信頼通信方式
無線バックボーン網等、移動しない無線通信装置間でマルチホップ網を構成する場合、
無線干渉や障害等により通信品質が不安定なリンクにおいて、End-to-Endの通信信頼性を
向上させる方式である.
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ヘテロな移動特性を考慮したプロアクティブ型経路制御方式
ノードの移動特性がヘテロである環境において、プロアクティブ型経路制御方式の
制御負荷を抑制しながら通信品質を向上する方式である.
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状況適応型メトリックを用いたリアクティブ型経路制御方式
ノードが一様に移動する環境において、移動状態やアプリケーション特性に応じて
最適な経路を構築するリアクティブ型経路制御方式である.
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参考文献
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柳生 智彦, 地引 昌弘,
"不安定なリンクを考慮したマルチパス高信頼通信方式の提案",
電子情報通信学会論文誌 B Vol.J89-B No.10 pp.1911-1920
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Tomohiko YAGYU, Masahiro JIBIKI, Kenichi YOSHIDA,
"A Proposal of Wireless Network Routing Protocol for Heterogeneous Mobility",
IEICE TRANSACTIONS on Communications Vol.E90-B No.10 pp.2693-2701
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Tomohiko Yagyu, Masahiro Jibiki, Kenichi Yoshida,
"SMART:Scalable Mobility Adaptive Routing Techniques for Heterogeneous Mobile Networks",
Proc. IEEE Wireless Communications and Networking Conference 2007, pp.2997-3002, March 2007
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柳生 智彦, 地引 昌弘,
"無線マルチホップネットワークにおけるMPLS高信頼通信方式の提案",
IEICE technical report. Internet Architecture
Vol.104, No.377 pp. 13-19 IA2004-15
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柳生 智彦, 地引 昌弘, 吉田 健一,
"無線マルチホップネットワークにおけるアプリケーション適応型メトリックを用いたリアクティブ型経路制御方式",
IEICE technical report. Internet Architecture
Vol.107, No.74 pp. 29-34 IA2007-6
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